| 商品説明 |
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『利休百会記』古写本断簡です。 天正18（1590）年9月22日晩、翌23日朝の利休の茶事の献立と道具組を記したものです。 22日の晩の客はこの年の小田原攻めで京都警固を任じられた大老・毛利輝元であり、9月朔日意気揚々と京都に凱旋した秀吉を迎え、この月数度の茶会を催しております。18日には二日がかりで廷臣への饗応・演能も行う盛大な秀吉の御成が開かれており、利休はその疲れを労うように愛蔵の茶壷「橋立」を飾り、茶碗は堺ゆかりの薬師堂天目、献立は鱈汁と鰻、菓子には栗・柿と質朴な振舞にて輝元を饗しております。 23日朝は井上靖『本覚坊遺文』の着想の源となった三井寺の僧・本覚坊を迎えた茶会です。こちらも愛用の茶壺「閑居」を飾り、三島茶碗が用いられたことが記されております。『大日本史料』には同日聚楽第にて秀吉の茶会が開かれ、毛利輝元・加藤清正の会もこれに続いております。豊かな墨色で認められた会記からは、小田原帰りの大宗匠と茶人たちの囁きが聞こえてくるかのようです。 『利休百会記』は天正18（1590）年8月17日の茶会から翌19（1591）年正月廿四日の茶会を収めており、自尽直前、利休最晩年の交友と動静を辿る上で不可欠の史料です。写本としては今日庵蔵本に極めて近く、江戸期において写本でのみ流通した同書の断簡として極めて珍しい逸品です。 〔本文〕 九月廿二日晩 毛利輝元一人 四畳半 四方釜 瀬戸水さし 茶入なつめ なます たら汁 薬師堂天目 「あふりて」うなき めし 折ため 菓子「くり かき」二種 竹わ はし立 九月廿三日朝 本覚坊一人 四畳半 四方釜 茶入尻ふくら 三島茶碗 しいたけ くき汁 わけ物水さし 引而 閑居つほ こほう くすに めし おりため 竹輪 以上 菓子「ふのやき やきくり」二しゆ 付属：時代箱が付属します。 寸法：幅41cm、総丈105cm（最大幅。若干の誤差はご了承下さい） 状態：経年のイタミがございます。 |
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| o_NM537__2024/9/13 |