【単行本】森永卓郎:著「痛快ビンボー主義!」1999年発行 | ||
ビンボー主義とは何か?なぜそれが痛快なのか?本書は、「恋愛経済学」などのユニークな研究でも知られるエコノミスト、森永卓郎が経験した「人生観が変わるほどの出会い」から生まれた。出会った相手というのは、収入にこだわらず、それぞれ好きなことをやって楽しく生活している人々だ。著者は彼らを「ビンボー人」と呼び、その生き方を「ビンボー主義」と名付けているのだが、その裏にあるのは共感と憧れ、そして尊敬である。「年収2000万円の自由のないサラリーマンよりも、好きなことをしているビンボー人のほうが豊かな文化を享受している」からだ。ページの大部分を占める彼らの肉声は、時として読者の価値観をも揺さぶってくる。たとえば、「嫌なことを我慢して、自分を傷つけながらお金を稼ぐという行為は、援助交際と同じ」。世界一のブリキのおもちゃのコレクターで、成功した実業家でもある北原照久も登場するが、経済的にはともかく、その生き方が間違いなく他の登場人物たちと同質であり、また群を抜いて時代を先取りしていたことがよくわかる。これからの日本では、自由競争社会の到来で所得格差が拡大し、中流が消えていく。勝ち組を目指しても、そのグループに入れるのはせいぜい1~2割。そんな時代を幸せに生きる秘訣は、彼らの生き方にこそあると著者は主張する。巻末には、読者のために「ビンボー人になるための3つの条件」も挙げられている。(秋月美南) | ||
商品状態 | ||
並程度(表紙カバーに擦れ等があります) | ||
単行本(ソフトカバー) : 222ページ 出版社 : 日本経済新聞社 ISBN-10 : 4532163005 ISBN-13 : 978-4532163006 言 語 : 日本語 発売日 : 1999/5/1・初版本 梱包サイズ: 18.8 × 12.8 x 1.5 cm | ||