実際にいろいろなソースや楽器などに使用した感触では、まずこのNew York Solderの音質には高級感といいましょうか、何気に品が漂っておりまして、所謂ハンダくさい音質とは逆の方向性を持ちます。端的に申しあげますと、「明瞭」「実体感・実在感」「パワー感」「音像の立体性」これらのファクターに大変良い効果を与えてくれるのです。つ〜ま〜り〜、かなりイケてるということなんです、このハンダ。

まずは、Sally KellermanのようなLA系女性ヴォーカルでは、唄も深みと豊かさに恵まれ、サシスセソ行の嫌みな高域部分もすんなり美しくストレートにヌケて、その上、語りかけるようなマイルドな空間美と優しさと芯の強さを同時表現するという離れ業をやってのけます。ハンダを通さないリファレンスケーブルとハンダをインサートしたケーブルとでは、明らかに、ハンダを使用したときの方が優位に立ちます。さあ、ここにもものすごいハンダがあった！ということが判明してきました。

ご存じ、ビートルズのレットイットビーの「Across the Universe」、これ、プロデューサーのフィルスペクター色が強い仕上がりですね。つまり、ものすごく分厚く重ね合わされたストリングスや大コーラス隊と超深めのプレートリバーブで、どちらかというとボアボア・ボケボケのミックス・タイプだと言えるでしょう。それがどっこい、このNew York Solderにかかると、なんとまあ、ジョンのマーチンの12弦が非常に鮮明にしかも美しく優しく響くではありませんか！！タッチの強弱やのび加減まで、かなりくっきりと再現されます。Wall of Soundにバッチリですねぇ。ヴォーカルも前に出てくる音像でとても良好。分解能の高さに驚きます。へぇ〜！！

クラシック系では、更にその分解能がモノを言います。まあ、大編成モノを聴いてみてください。ナッソーなどとはまた違う整然としてしかも優しい音質、高いセパレーションが楽しめます。見通し抜群！！クラシックとヨーロッパ系のJAZZ、一押しです！！

最後に楽器に使ってみた結果として、断トツで、フェンダー社ストラトキャスターに向いております。音像というかアンプから出る音が、明らかにデカくなります。なぜかオーディオの場合とは違い、かなりエキサイトした方向にシフトするので、ノレますね、これは。弾いていて明らかに気持ちが良くなります。レスポールには少しワイルドさが欠けていますので、圧倒的にストラトに使用をお勧めいたします！！
メッチャいいですよ、このハンダ！！！