天下のWestern Electricのワイヤーには星の数ほど（笑）たくさんのバリエーションがありますが、Spoolごとに見事に音質などが違うところに底知れぬWEの世界を観ます。今回 出品しました「白黒縞 コットン2重巻 22AWG」は、WEワイヤー数あれど、高分解能（分析力・セパレーション）、音楽的表現力（音色）、再生周波数のバランス、この３拍子に於いて、最もWEらしい王道中の王道といえる単線です。元々22AWG（0.62mm）という径は、単線の場合 プリアンプの電圧増幅レベルの配線材やRCAピンケーブルなどのラインレベルでのHOT側の配線材、プロ機器のコンソールやスタジオ内の配線材として最も適しております。それは WEであるなしに余関係なく、22AWGという径が単に優れたバランスの再生音であるに起因します。私の知る老舗のハイエンド・ブティックメーカーや国内屈指のWE研究家は、古くからこのことに気付いておりました。そして、この「白黒縞 コットン2重巻 22AWG」ですが、とにかく一聴して あまりに高いセパレーションに驚きます。これぞWEという明瞭度。ソースとして懐かしいナタリーコールの「Unforgettable With Love」を聞いてみます。見事にゴージャスなジャズ・オーケストラが、スタジオの空気の揺れと共に目の前に広がります。大編成のバンドの各楽器の配置が格段に明確になります。ヴォーカルの息づかい繊細で深く、気になっていた「サシスセソ」行のピーク音も まるでディエッサーを通したようにすっきりします。ストリングスの演奏上の表現・ダイナミクスも格段に描き出されます。弓の擦れる音もとても気持ちがよい表現です。

次に、交響楽。マーラーの第5番は「ベニスに死す」のサントラ盤の演奏が秀逸なので、それを聞いてみます。これはたっぷりのAIR感で、オーケストラ全体の濁りやボケた部分が微塵も感じられなくなります。この分析力だと、近代音楽の分野で かなり複雑なクラスターを含む和声表現でも難なく音楽的に再生してくれると思います。とにかく見通しがいいですねぇ。演奏が雄大に感じられます。うまく歌い上げます。
交響曲にベスト・マッチです。



RCAピンケーブルなどの配線材は勿論のこと、自作のアンプ用配線材に是非お試しください。DAコンバーターのアウトからのラインケーブルやもちろんCDからのアウト、またはプリアンプからメインアンプまでの配線材などとしても大変優れたワイヤーだと思います。すばらしいものです！！

スプールが小さいのでそんなにメーター数がありません。お早めに入手されることをお勧めします。